家庭で料理をしていると、油を使う機会が多いですよね。しかし、揚げ物や炒め物の調理中に油の温度が上がりすぎて発火することがあります。このような火災は大変危険ですが、適切に対処すれば被害を最小限に抑えることができます。この記事では、鍋やフライパンから油が発火した場合の正しい対処法をご紹介します。
1. 油が発火する原因
油は一定の温度を超えると自然発火します。この温度を発煙点と言います。家庭用の食用油では180℃–200℃程度が目安です。発煙点を超えると油から白い煙が出始め、さらに温度が上がると発火します。
調理中に目を離したり、油を長時間高温で加熱したりすると発火のリスクが高まります。
2. 油が発火したときのNG行動
まず、油が発火した場合にやってはいけないことを知っておきましょう。
❌ 水をかける
油火災に水をかけると、瞬時に火が広がります。水が油の中で蒸発し、炎と共に飛び散るため非常に危険です。
❌ フライパンを動かす
燃えているフライパンや鍋を持ち運ぼうとすると、火が服や周囲の物に燃え移る可能性があります。フライパンをそのままの位置に置いて対処してください。
3. 正しい対処法
✔ (1) 火を消す準備をする
- まず、コンロの火を消し、換気扇を止めます。これ以上火に酸素を供給しないためです。
✔ (2) フタをする
- フライパンや鍋に耐熱性のフタをそっとかぶせてください。
- フタがない場合は、濡らしていない布やタオルを使うのも有効です。注意して、布が燃えないようにしましょう。
✔ (3) 水で濡らしたタオルをかぶせる
- 耐熱性のフタや布がない場合は、水でしっかり濡らしたタオルを固く絞ってから火元にそっとかぶせてください。
- この際、濡らしたタオルがしっかりと油火災を覆うよう注意してください。
✔ (4) 消火器を使う
- 小型の家庭用消火器(ABC消火器)を持っている場合は、使用してください。
✔ (5) 緊急時はすぐに119番へ
- 火が大きくなり、自力で消火が困難な場合は速やかに避難し、119番に連絡してください。
4. 油火災を防ぐための予防策
▪ 温度管理を徹底する
- 油の温度を上げすぎないよう、調理中は絶えず注意しましょう。
- 揚げ物をするときは温度計を使うと便利です。
▪ 調理中にその場を離れない
- 油を使った調理中は目を離さないことが大切です。
▪ 消火道具を準備する
- キッチンには必ず耐火性のフタや消火器を備えておきましょう。
- 初期消火用にキッチン用消火スプレーを用意するのもおすすめです。
5. まとめ
油が発火した場合、冷静に正しい対処をすることで被害を防ぐことができます。火を消すために必要な道具をキッチンに常備し、日頃から予防策を徹底することが重要です。
安全に料理を楽しむために、この記事を参考にしてぜひ日々の備えを整えてください!
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